Habi*do通信

休みたいけど休めない~休暇は生産性向上のヒント~

大流行中のインフルエンザ。患者数が急増しています。国立感染症研究所によりますと、患者の数は、調査開始以来過去最多。

インフルエンザに限らず、病気になっても「会社を休みたいけど休めない」ーそんな声は世に多く聞かれるのではないでしょうか。

 

第一三共ヘルスケアが30~40代男性を対象に調査を行ったところ、約4割は「風邪で仕事を休むべき」と回答する一方で、約6割が「風邪で仕事を休みづらい」と考えていることが明らかになりました。
これをご覧のみなさんはどうでしょう。風邪をひいたら仕事は休みますか??

人手が足りない中でも休む姿勢を

人手不足が進んでいる日本。
病気の有無に関わらず、「会社を休みたいけど休めない」この状況が続けば、社員やメンバーの不満は募るばかりですね。抜本的に業務の見直し、この状況を変える努力がなければ、社員はどんどん辞めていくばかりです。
無理やり出席させられる会議やお伺いのためだけの作成書類・・・本来不必要な業務は実はたくさんあるはずです。そもそも業務の効率化について考えることが大切です。

また、第一三共ヘルスケアの調査の対象の年齢層(30~40代)はマネジメントの役割を担っている方も多いと思います。「休みことで周囲に迷惑をかける」「仕事が溜まってしまう」と休まずに頑張るのではなく、そもそも休みやすい環境づくり、業務の見直しを日ごろから進める努力がまずは必要です。事実、調査結果によると、役職が上がるにつれて「休まない派」は増え、部長クラスが最も多く67%という結果になっています。
マネージャーが自ら率先して休みを取る、その姿勢を周囲に見せていくことは「休みたいけど休めない」この状況の打破につながります。

生産性向上のヒントは休暇にある!

また、病気であるないに関わらず、休みをとることを会社側から管理職側から呼びかけることも大切だと思います。

ドイツには、1963年に施行された「最低限の休暇に関する法律」があり、全ての労働者は1年間に最低24日間の有給休暇を取る権利があります。
(日本においては、有給休暇5日の取得義務化が平成31年4月1日施行予定です。)
もちろんこれは権利なので多くの人はそれ以上の休暇をとるのが当たり前のようです。

そんなに休んでいて果たして仕事は進むのか、成果はでるのか。
公益財団法人・日本生産性本部の調査によると、2016年日本の労働生産性は時間当たり46.0ドル、ドイツは68.0ドル。ドイツの方が生産性がいいことが分かります。

ドイツでは1日10時間を超える労働は法律で禁止。違反すると罰金が科され、会社ではなく残業していた部署の管理職がその罰金を支払う場合も多いそうです。
罰金の支払いを逃れたい管理職、自身はもちろん、メンバーに関しても効率よく仕事を進めることを求めざるを得なくなるようです。


休むことは仕事が進まなくなる、成果がでないことにつながるようにはみえますが、実は生産性を上げることにつながるようです!

「休みたいけど休めない」この状況が解決されること、それこそが日本としての新たな働き方が確立されたときなのかもしれません。
世界に目を向けることで、日本の新しい働き方のヒントは見つかるのかもしれませんね!