Habi*do通信

企業の競争力は品質にあり

事業を進めていく上で培ってきた品質や信頼性。
品質の低下に対する危機感も広がっている。そのような中、品質が競争力の源泉である、と改めて実感する時代になっています。

生産および部品・材料調達のグローバル化が進み、機能性の高い製品が拡大、 顧客が満足する品質レベルが高くなっている今。
これらの要求に答えられる品質の確保。差し迫った課題といえそうです。

現場における品質の『今』

品質の重要性、そして現在の品質レベルに関して、現場ではどう感じているのでしょうか。

品質が競争力

「高品質を強みとしてきた日本製品の競争力において”品質”の位置づけは変わってきているか?」
この質問に対して、69.5%が競争力の源泉であると答えています。(日経ものづくり実施アンケート調査参照)

 

日本製品の品質レベル

継続的で地道な取り組みが求められる品質。その品質レベルが低下していると感じている技術者の割合は増えています。(日経ものづくり実施アンケート調査参照)
複雑な環境のもと、日本の品質レベル低下に関して現場での実感値や危機感は高まっているようです。

競争力の源泉である「品質」への意識を高め、定着させること。今後の会社の存続・発展において、重要な課題と言えます。

品質は一朝一夕には成り立たない

高品質なものを作り出す・提供すること、当たり前だと考えられています。
高性能・高品質は大前提であり、欠けてしまうことは大問題です。プラスαが求められているのです。
不具合のない確実な品質。それ自体が高付加価値化として取り上げられることはありません。しかし品質を維持できる現場力がなければ、プラスαの高付加価値を提供する事業展開は不可能です。

クレームが次々と発生しているという状態では到底難しいでしょう。不具合品を外部へ流出させないまでも、不良を作るということは、材料そして前工程までにかかった時間や労力を無駄にしているということになります。こういった状況を打破しなくてはプラスαを生み出すことは難しくなります。

企業力

品質は、現場の基礎体力、そして企業の文化や風土そのものなのです。

品質をきちんと確保する、そしてその品質を継続する。単に目先の品質を高めるだけではいけません。
組織の技術やノウハウを蓄積して高品質を生み出せる、そういった企業・土台を作りが大切になります。

日々の業務の中で発生する問題に関してはその場で何らかのアクションを起こすことになります。日々の仕事を安全に効率的にかつ正確に進められるよう、管理目標を設定し進めていくことが大切です。
しかし、これと同時に中長期的な視点を持つ取り組みも重要となります。どちらが欠けても、品質の確保、企業の存続発展にはつながりません。

品質を維持するために、会社内にある技術やノウハウ、それらを蓄積し活用していく仕組みづくりが必要となります。
また、いかに優秀な人材であったとしても、直ちに品質第一となるわけではありません。品質を正しく理解、品質を第一と考え行動できる人材の育成を最優先するそして継続する必要があります。

品質への意識付け。組織文化を定着させるに等しく、時間がかかるものであることを忘れてはいけません。