ほめることの功罪~“承認のHITS”における有用性 – Habi*do

ほめることの功罪~“承認のHITS”における有用性

エンゲージメント基礎知識

「ほめる」ことで相手の気持ちをリラックスさせ、モチベーションを高めることができます。
わかっていても日常の中であらためて褒めるのは妙な難しさがあります。褒め方などの研修や教室が流行っている理由はこういったところにあるのだと思います。

”ほめる”ということによる罪の一面とは

最近、ほめるということの「罪」の一面も出てきているようです。

大阪大学経済学研究科経営学専攻教授の開本先生が、最近の学生の特徴として「根拠なき自己効力感」をあげています。根拠もないのに自分は出来る!と自己評価をしているそうです。
なぜこのような学生が増えたのでしょう。
叱られたり、厳しい競争などで勝ち負けの経験がなく育ってきたからではないかと考えられます。

根拠なき自己効力感の強い人。
注意されたり、指摘されたことを自分自身が否定されたと捉え、ポッキリと心が折れてしまいます。また指摘した相手が悪いと憤慨したりします。
褒められることに慣れていて、叱られることへの耐性がありません。

また、心理学の分野ではレジリエンスという精神的回復力に注目が集まっているそうです。

レジリエンス
心理学におけるレジリエンス(resilience)とは、社会的ディスアドバンテージや、己に不利な状況において、そういった状況に自身のライフタスクを適応させる個人の能力と定義される 。それら不利な状況やストレスとは、家族、人間関係、健康問題、職場や金銭的な心配事、その他より起こり得る 。
「脆弱性 (vulnerability) 」の反対の概念であり、自発的治癒力の意味である。「精神的回復力」「抵抗力」「復元力」「耐久力」などとも訳されるが、訳語を用いずそのままレジリエンス、またはレジリアンスと表記して用いることが多い。
【Wikipediaより引用】

心理学を学ぶ友人によると、その背景には、行き過ぎた「ほめて育てる」があるとのこと。

「ほめる」ことだけでは人材の育成にはなりません。「ほめる」ことに「叱る」または「注意する」を組合わさなくてはいけません。
ほめられたり、叱られたりしながら、自分の考えや行動、立ち位置などを自分で考えていく力を養うのだと思います。

日常では「ほめる」のではなく「認める」ことが大切

さて、その「ほめる」ですが、ほめるにも場合があります。
成果や結果に対する評価。
例えば「優勝した」「人命救助をした」「高成績を出した」という具体的な成果の場合、これは極めて褒めやすい事態です。

多くの人が日常の中で互いのモチベーションを高めたり、信頼関係を高める方法としての「ほめ方」に戸惑っているのが事実だと思います。
日常の中では、「ほめる」のではなく「認める」ことだと思います。
急に「ほめなさい」といわれても、簡単に行動に移せる人は少ないかと思います。いつも褒めない上司がほめ方の研修後、急に褒めだしたとしても・・・周囲が素直には受け止められないでしょう。

自己効力感(Self-Efficacy)を高めることで行動変容を促す手法TREEダイナミクス。このTREEダイナミクスにおける手法では「承認のHITS」をおすすめしています。

H ・・・ほう

I ・・・いかにも or いいね

T ・・・たしかに

S ・・・さすが or すばらしい

など相手の発言などの行動を認める合いの手を入れるのです。
ropeこの合いの手だけで、相手の心は解けていきます。
相手の成果を褒めるのではなく、あくまでも「発言をしている行動」を認めることにとどめています。
職場や家庭の良好な人間関係を築くため、今日からぜひ実践してみてください!

石見一女

Be&Do代表取締役/組織・人材活性化コンサルティング会社の共同経営を経て、人と組織の活性化研究会(APO研)を設立運営。「個人と組織のイキイキ」をライフワークとし、働く人のキャリアと組織活性化について研究活動を継続。

企業課題は従業員の「エンゲージメント」が解決の糸口に。

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