組織コミットメントが変化するきっかけとは? – Habi*do(ハビドゥ)

組織コミットメントが変化するきっかけとは?

エンゲージメント基礎知識

従業員が前向きに組織に対してコミットしてくれる状態が大切ということは、事業推進に関わる方ならお分かりいただけると思います。
これが世の中になんとなく認知されはじめている「従業員のエンゲージメント」に通ずるものです。
採用が難しくなり、人材不足倒産も他人事ではなくなってくる時代です。

しかしながら、実際にどうやってそのコミットメントを高めるのか。
自社の状況をふりかえり、実際に打てる対策の知識・情報が不足していないでしょうか。

※そもそも「組織コミットメントとは?」こちらの記事もご覧ください。

従業員が定着し、自律的に成長し、成果を出す状態をつくるためには、組織コミットメントについて理解しておくと損しません。

組織コミットメントは、入社後に多くの場合に辿る変化のパターンが存在します。
その事実を把握したうえで対策を検討することです。

現実とのギャップが生み出す幻滅感

就職先にきらびやかなイメージをしている就活生

一般的には勤続年数が長い人ほど組織コミットメントが強くなります。
入社した従業員は、どのように組織コミットメントが変化していくものなのでしょうか。
新卒、中途入社に関わらず、入社後に感じるギャップが離職につながるケースもあります。

よくあるケースは、入社前に抱いていた「責任のある仕事」「かっこいい仕事」「キラキラした仕事」をできそうなイメージがあったのに、入社後はそんな“やりがい”のある仕事がほとんどないということ。

いわゆる「幻滅感」につながり、「おもてたんとちがーう!!!」となってしまうのです。

就職したら思ってたんと違った新入社員

入社前に大きな期待を持っている人ほど、この状態に陥りやすいものです。
特に社会にまだ出たことがない新卒社員などは、入社するまで仕事現場の現実的な実態を体感した経験が少ないため、余計にギャップに苦しめられるかもしれません。

採用段階でミスマッチを防ぐためにしっかりと求職者に対して情報提供することは大切です。
しかしながら、おそらくある一定の魅力付けもしっかりしなければ採用することそのものが難しくなっているのも事実です。
ただ採用人数を充足しても、入社後にギャップを感じてやめてしまっては、お互いにとって不幸になり、もっとよくありません。

こんなはずじゃないを防ぐためにできること

一般的に入社後に取り組む仕事は、その会社・その職務にとって、基礎的なものからはじまり、その責任範囲も狭く、地味・地道な仕事も多いものです。
あえて人材を抜擢して経験させるという方法もあるかもしれませんが、企業風土も影響しますし、何より全員に抜擢人事をできるわけでもないでしょう。

「こんなはずじゃなかった」とならないためにはどうすれば良いでしょうか?

泥臭いですが、組織のビジョンをしっかりと共有してすり合わせることです。
そしてキャリアの可能性についても丁寧に対話をすることです。

入社前にもビジョンやキャリアのすり合わせは大切ですが、それでも入社後には外から見ていては分からなかったギャップを感じます。
よくある1年や半期に一度のキャリア面談ではそのギャップを埋めるには少なすぎると思います。

1on1ミーティングをちゃんと活用する

本来は現場の上司にその役割があるのです。そしてよりいっそう求められてきていると思います。
1on1ミーティングは、その従業員のために使う時間という定義に従えば、最適かもしれません。

定期的にキャリアとビジョンのすり合わせを行うこと。
ロードマップを示し、今はマイルストーンのこのあたりだね、というように対話をしていくことは重要です。

そもそもマネージャーが組織のビジョンを理解し自分の言葉で話せるレベルになっているか。行動に反映できているか。少しふりかえってみてもいいかも?

社内の役割から生まれるコミットメント

一般的に入社後7年目から組織コミットメント(特に情緒的コミットメント)が急激に強くなるというデータがあります。

組織コミットメントの変化について

入門組織行動論より引用作成

入社7年目前後に昇進が発生するからだと考えられています。
※ちなみに日本は昇進が遅く平均で7年と言われています。欧米では平均3年で選抜が行われるそう。

なぜ昇進とともに情緒的コミットメントが高まるのでしょうか。理由はいくつかあります。

  • 責任範囲が増える
  • 立場により入ってくる情報も変化する
  • 仕事の幅が広くなる
  • 戦略や考え方を部下に伝える側になる(会社をより理解する必要性)

組織コミットメントは、単に組織に長くいるから高まっていくのではなく、立場や役割の変化によって大きな影響があるということです。

今、時代の変化に合わせて組織の型にも多様性が生まれています。
ピラミッド型の縦割り組織ではなく、フラットなコミュニティ型組織になり、組織単位・機能単位で裁量権が与えられることもあります。

縦方向への昇進という考え方にとらわれず、様々な役割に対して責任と範囲の裁量を与えることで、情緒的コミットメントの向上を期待できるかもしれません。

いずれにしても、従業員のエンゲージメントやコミットメントの状態を測るだけでは、なんの解決策にもなりません。
もちろんツールや制度を導入するだけでも何も変わりません。

現場ひとりひとりのキャリアに対して、経営者も現場マネージャーもしっかりと向き合うことが求められているのではないでしょうか。

参考文献:入門 組織行動論,開本浩矢編著/第3章 組織コミットメント,鈴木竜太

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