人材アセスメントとは~公平な評価・人材育成につながる~ – Habi*do

人材アセスメントとは~公平な評価・人材育成につながる~

マネジメント

大規模な事業を行う前に、事前に環境に与える影響について調査・予測・評価を行い、その自然にあたえる影響を調査、地域住民等に伝える「環境アセスメント」。
製品の開発の時点で、その製品が廃棄物になるまでの環境負荷などを事前に評価する「製品アセスメント」。
介護分野においては、利用者の解決すべき生活課題や可能性を把握するために、さまざまな情報を収集・分析することを「アセスメント」と言います。
ではみなさん『人材アセスメント』、ご存知でしょうか。

アセスメント
・assessment
・アセスメントとは、ある事象を客観的に評価することを言う。
特に人材領域におけるアセスメントは「人材アセスメント(Human Assessment)」と呼び、組織体の中で人材を配置/育成並びに登用するに当たって、その人物の適性を客観的に事前評価することをさす。
評価に当たっては客観的な評価基準を設定し(行動、言動、態度など)それらが基準を満たしているかといった観点で評価を行う。
((株)アクティブアンドカンパニー人材マネジメント用語集について より引用)

人材アセスメント。
外部の訓練されたアセッサー(評価者)により、複数の演習、グループ討議、シミュレーション、面接などにより行動、言動、態度などを観察。企業や組織で人材を適切に配置するため、対象となる人物の能力や適性を客観的に評価することです。

人材アセスメントを行うことで、マネジメントスキルの向上や人材育成に繋がる、旧来の人事評価より適切な評価ができるとして、多くの企業で導入され話題になっています。

人材アセスメント 実施方法

では人材アセスメントはどのようにして行われるのでしょうか。人材アセスメントは、まず研修施設やホテル等を利用して合宿型研修で行います。
受講者は面接演習、プレゼンテーション、グループ討議演習など、職務場面に近い環境でのいくつかの演習を行います。これらのシミュレーションをビデオ撮影し、ビデオ再生による客観的な振り返りを行う場合もあります。
演習における受講者の行動や言動をアセッサーが観察及び評価・査定を行い、管理職適性を判定します。

管理職選抜のための評価に用いられることが多い人材アセスメント。
しかし他者からの客観的な評価を得られるだけでなく、自分自身の客観的な振り返りによる気づきが得られることから、人材育成の面でも重要視されています。

人材不足、管理職が足りない 人材アセスメントが有効

2017年の日本の労働人口は6,556万人となっており、2030年には6180万人まで減少すると予測されています。
女性や高齢者の労働参加により労働力人口増加を目指すものの、30~59歳の労働人口は4,220万人から3,887万、15~29歳においては1,163万人から1,019万人に減少するとされており、労働人口不足が深刻・顕著となっていきます。(厚生労働省 労働力人口の推移 参照)

さらに2007年、2012年に団塊世代が定年退職。おおむね1998~2006年に入社した「就職氷河期世代」は、他の階層と比べてその絶対数が少ない傾向にあります。これら管理職候補である30歳以上の中堅社員の絶対数が不足。就職氷河期が長かったこともあり、研修といった学ぶ機会が少なかった、後輩が入社せず人材育成の経験が浅い、といったことも考えられます。管理職のポストの空きはあるものの人材の不足、そして能力の不足が問題視されています。

実際に、2016年 学校法人産業能率大学総合研究所 第7回マネジメント教育実態調査によると、企業の人材育成上の課題として最も多く挙がってきたのは「管理職のマネジメント能力を高めること」でした。

■人材開発上の課題 上位5項目

管理職のマネジメント能力を高めること71.2%
経営幹部候補者を計画的に育成すること53.0%
人事制度と教育内容を連動させること52.0%
中堅層の能力を強化すること51.1%
教育体系を整備すること50.2%

また、ライフワークバランスの充実を求める、長時間労働を問題視する昨今、今まで定着してきた管理職のネガティブなイメージにより、管理職になりたくない中堅社員が多く存在しています。

アセスメント結果を本人に返すことにより、客観的に自分のいいところや悪いところを振り返る機会となります。また、今後のキャリアの方向性を会社側とも共有し、強みを生かす分野での活躍や必要なスキルの取得や定着に沿うキャリアプランの作成にもつながります。
人材アセスメントは人材の選抜だけでなく、管理職を育成するといった視点からも有効であるため、注目されています。

公平・客観的な評価ができる 人材アセスメント

日本で従来行われてきた従来型の評価は、直属の上司が実績や能力を判断するという、一方向の主観的な評価が中心でした。実際に上司が現場での仕事を見ていない、評価しようにも評価ができない。また上司や経営層の「好き嫌い」で判断されてしまうといった不満の声に繋がっていました。

判断基準や評価基準が曖昧なことも問題となっています。日本には約421万の企業がありますが、具体的な「評価基準」を示しているのはわずか1割程度だそうです。
半年前に上司と一緒に決めた目標をすべてクリアしたものの評価が下がっていた、そんな経験をした方もいるかと思います。評価基準が曖昧であることはモチベーションの低下、会社や上司への不信感につながり、積もりに積もれば退職へとつながりかねません。

人材アセスメントの導入により外部のアセッサーによる公正・公平で客観的な評価が可能となります。評価する側の経営層、上司、人事部も納得することができると思います。そして何よりも評価される側が納得して評価を受け取ることができ、次のステップアップへも繋がります。


公平な評価といった視点のみならず、能力そしてキャリア開発に対しても人材アセスメントは効果をもたらします。
経営層、上司、人事部そして本人が人材アセスメントにより、保持する能力や課題についての把握をすることができれば、その後の目標設定が可能になり、課題解決への道をさがすことへとつながります。
管理職が不足している今、「人材マネジメント」は人材の評価そして育成の面での期待が高まっています。

鈴木未紗

アパレル系企業にて販売、販促企画などを経験後に株式会社Be&Doに参加。働き方改革を推進、実践しながら広く社内外の様々な取り組みをリサーチ。広報・マーケティング担当としてWebやソーシャルメディア、販促支援、PRに携わる。二人の娘の子育て奮闘中!

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