マネージャーのそのナレッジ、共有しませんか? 「ピープルマネジメント」の効果と進め方 | Habi*do(ハビドゥ)

マネージャーのそのナレッジ、共有しませんか? 「ピープルマネジメント」の効果と進め方

マネジメント

マネジメントを学んだ経験がある人は、日本企業ではとても少ないといいます。
しかし、マネジメントについて管理職教育がある企業も、同様に少ないといわれています。

あなたの組織はどうでしょう。もし、経験則で得たマネジメント知識や、マネージャーが自力で獲得したナレッジを部下と共有するだけになっているなら、とても残念です。また、マネジメントとは単に数字の進捗を追うことだと勘違いしているマネージャーばかりだと、そもそもの「マネジメント」からかけ離れていってしまうでしょう。

これからの時代、マネージャーの知識を現場に落とし込み、他のチームとも情報共有し、さらに社会の変化スピードについていくために求められている「ピープルマネジメント」。今回はピープルマネジメントについて、ご紹介しましょう。

ピープルマネジメントとは?

マネジメントピープルマネジメントとは、職場におけるエンゲージメントや愛着を高め、待遇面を優遇するだけで終わらせないマネジメント手法です。

いわずもがなですが、組織の各個人が能力を発揮するためには、上司がそれぞれに合わせたマネジメントを行う必要があります。その結果のエンゲージメントが高まると、会社組織全体としても、パフォーマンス性が向上していきます。

では、これからの時代に「ピープルマネジメント」が必須とされるのはどうしてでしょうか。
それは、VUCAの時代がやってくるから。働き方の多様化が進み、さらに生産性向上が求められていきます。これは、人員構成やワークスタイル、価値観の多様化によって生まれる複雑な課題に対し、短期間で成果を出す必要性が求められている、ということです。

この難しい課題には、今までと同じようなマネジメント感覚のままでは、到底太刀打ちできません。だからこそ、マネジメントに対する意識を変え、個人のパフォーマンス向上を支援するための「ピープルマネジメント」という手法が注目を浴びているのです。

日本は「ピープルマネジメント」が難しい?

マネジメント力アメリカの場合、自然とピープルマネジメント力がある人がマネージャーになっていく構造ができあがっています。それは、しっかりとピープルマネジメントを行い、ロイヤリティを高くしていかなければ部下がどんどん辞めてしまうからです。

それに対し日本では、年次管理に基づいて管理職になるか、業績を上げた人=優秀な人とされ、その優秀な人が管理職になるような仕組みが大半です。数字ありき・業績ありきの傾向が強い日本では、ピープルマネジメントよりもパフォーマンスマネジメントができる人が管理職になりがちなのです。

とはいえ「優秀なパフォーマーが、優秀なマネージャーとは限らない」といわれるように、業績を上げられる人全員が「ピープルマネジメント」に長けているわけではありません。

マネジメント手法の複雑化という課題もあります。人材の獲得と定着が重要視されるのと並行して、労働者の労働観の変化がどんどん進んでいるからです。日本組織のマネジメント手法はとても属人的。経験を重ねるごとに固定化していく傾向があるため、変化・複雑化するマネジメントを効果的に行うことは、多くの管理職にとって困難といえるのです。

しかし、メンバーの強みと組織課題を結びつけ、どちらもWin-Winの状態にするのがマネージャーの役割です。その役割を果たすには、どうすればいいのでしょうか。

「1on1」ミーティング

話す一人一人の課題を聞き出し、パフォーマンス向上を支援するため、多くの会社で導入が進んでいる1on1ミーティング。これはピープルマネジメントにとても有効です。しかし実施する側の管理職がピープルマネジメントに不慣れだと、1on1を効果的に利用できません。

1on1で話すべきは、レベルに達したメンバーの「成長」と組織ミッションを紐づけて、結果につなげること。必要なのは、進捗管理でも議論ではなく、「対話」なのです。

部下本人が成長を感じられなければ、たんなる「詰め」の面談と変わりません。本人の気付きを促すため、こちらから「成長したね!」と声をかける必要も出てきます。最初は根気よく観察し、1on1ミーティングのタイミングも各個人に合わせて流動的に対応できるとベストでしょう。

ノウハウが溜まってきたら、、1on1の頻度や時間を、部下ごとにあわせて設定しましょう。不公平感が出ないようだけ気を付けていれば、何度も繰り返すうちに、部下は勝手に自走するようになり、成果が見えはじめます。

リアルタイムフィードバック

上司と部下ビジネスの変化サイクルが短い環境のもとでは、リアルタイムでのフィードバックが求められています。半期に1度の面談では、期間が空きすぎて現状との差異が生じるだけではなく、受ける側の納得感、喜びが少ないからです。

部下にとっての、リアルタイムフィードバックの最大のメリットは、何をどう評価されているのかがすぐに理解でき、行動指標にしやすいこと。上司にとっても、部下が間違った方向へ舵を切っていれば、すぐに修正できます。誰かが実施して効果的な手法は、すぐに他のチームにも情報共有できるという効果も大きいでしょう。

半期ごとの評価面談でありがちな、「半年間やってきた仕事が、無意味だった」という最悪の結果を止められますし、会社の損害を食い止めることもできます。

1on1とリアルタイムフィードバックをうまく組み合わせれば、マネージャーにとって最大の価値である「自走するチーム」に手が届きやすくなるはずです。

ITツールの活用

ITツール現場マネージャーの力を、科学・テクノロジー・ナレッジシェアで補い、かつ人事・経営の的確な現場フォロー実現するため、ITツールの導入もおすすめです。組織のほぼ全員が、パソコンなどの端末を利用する時代です。テクノロジーの力をうまく利用しましょう。

たとえば今までは会議でしか共有できていなかったマネージャーの中のナレッジを、組織を横断して他部署のマネージャーへ展開してはどうでしょうか。成果を上げているマネージャーの手法を取り入れ、自分のチームに還元できれば、マネジメント層の底上げにもつながります。

また、1on1とリアルタイムフィードバックで得た、部下たちの成長やスキルを可視化するシステムも多く出ています。数字の業績だけではなく、「その人が一番成果を出せる仕事は何か」を考えながらタスクを割り振れたら、本人のモチベーションアップもアップするはずです。

課題は、属人的な古い手法で成果を上げてきたマネージャーたちが、ITツールの活用に苦手意識を持ちがちなこと。しかし、時代が変われば、やり方が変わるのは当然です。トップダウンで「このツールを使え」とマネージャーたちに指示するより、柔軟さを持つマネージャーが自主的に運用を試せる環境をととのえてみてはどうでしょうか。隣のチームの状況が明らかに変化した…という結果が目に見えたら、新しいツールの導入を拒むマネージャーは、減るはずです。

まとめ

チームピープルマネジメントの目的は、部下の強みを最大限に引き出し、大きな成果を組織にもたらすことです。せっかく1on1を行うなら、この目的に少しでも近づくよう、工夫してみましょう。

ワークスタイルの多様化は、マネージャーの仕事を増やします。そこで「組織を管理しなければ」という固定概念にとらわれず、ITツールを利用し、円滑に・効率よくマネジメントを行いましょう。うまくチーム間のコラボレーションが生まれたら、さまざまな価値観の掛け合いが、勝手にイノベーションを起こすはずです。

個人の能力開発は、チーム全体の業績を伸ばし、ひいては会社全体の成長を促します。変化の多い社会でより結果を出そうと思えば思うほど、「人と人との関係」は原点に戻ってくるはず。マネージャーは、まずは対話を重視し、他者を尊重してください。そして、違いを認めて受け容れ合い、信頼してみてください。マネージャーのその姿勢が、給与や待遇を超えて、部下の気持ちを動かします。

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