介護職~離職を止める・人材を定着させるためには~ – Habi*do

介護職~離職を止める・人材を定着させるためには~

人材定着・離職率低減

「2025年問題」、耳にされたことがある方も多いかと思います。

団塊の世代が全員75歳以上の後期高齢者となり、超高齢化社会が始まります。3人に1人が65歳以上、5人に1人が75歳以上を迎える日が近づいている今、各企業も目前の課題である人手不足に加え、介護離職の増加に悩まされる日も近づいています。

そういった中、介護職の人材不足は他人事ではなく、介護職の人材不足について誰しもが考えていかなくてはなりません。

介護職の現状~ネガティブイメージが先行~

介護職は高齢者や障がい者の方々の生活に寄り添い、共に喜び感じる。身体の回復だけでなく心に寄り添うことができる、やりがいが多く、なくてはならない職業です。
しかし、3K(きつい、汚い、危険)と表されるように、介護の現場はネガティブなイメージを持たれることが多いというのが現実です。介護 ネガティブイメージネガティブイメージとして一番多かったのが「体力的にきつい」で61.0%、次に「精神的にきつい」で53.8%、3番目に「給与水準が低い」で48.0%となっています。(複数回答可)
「一般人にとって介護職はマイナスイメージが先行している」という見方もできます。

ただし3Kで辞めている人は一部です。
介護職を退職した理由として最も多いのは「人間関係」。2番目に「結婚・出産、育児」、3番目は「施設の方針に不満」となっています。

マイナスイメージが先行する中、人手不足を感じている事業所が多く存在する介護業界。人手不足を解消し、人材を定着させるには何が必要でしょうか。

キャリアを描けること~未来に目を向ける~

人材定着には何が必要か、実際の介護職離職理由から考えてみます。

■介護職特有の離職の状況について
離職理由として、男性では「収⼊の少なさ」のほか、「キャリアパスや評価制度が不⼗分であり、成⻑する機会がないと感じた」の回答割合が⽐較的⾼い傾向が⾒られる。
(株式会社浜銀総合研究所 効果的な離職防止対策推進のための多様な人材層ごとの介護人材の離職事由に係る調査研究事業報告書 より引用)

こちらの回答からあるようにキャリアを描くことができない、●年後の自分はこうなっているであろうといったイメージが描けないことが介護職を続けていこうと思えない要因となっているようです。

■離職理由・復職に関する考え方
(現在介護職として勤務していない者の中で、介護事業所からの継続勤務・復職期待が特に高い人材に該当する者)
介護職の離職者に対する職業訓練の仕組みの充実や、資格を有しているが現在介護職の仕事をしていない層を対象とした研修の実施等について、肯定的な回答割合が⽐較的⾼い。
(株式会社浜銀総合研究所 効果的な離職防止対策推進のための多様な人材層ごとの介護人材の離職事由に係る調査研究事業報告書 より引用)

支援を行っていくことが重要であり、また、一定の意義があるということが示されています。
今後の働き手として有望なターゲット層においても自身のスキルアップを求める声があがっているのです。

■『介護サービス業』の退職理由
男性 2位「尊敬できる上司や仲間が少なかったから」(19.2%)
女性 4位「尊敬できる上司や仲間が少なかったから」(12.3%)
(株式会社リクルートキャリア 「介護サービス業 職業イメージ調査 2015」より引用)

また他調査においても尊敬できる上司や仲間の不足、ロールモデルが存在しないことが退職へとつながった要因であることが示されています。

キャリアパスを導入の前段階として、経営理念や目標・指針に基づき、各々が自身が向かう理想像をイメージすることが大切です。また、身近に感じることのできるロールモデルがいる、ということは大きいことです。近い将来の自分の姿を具体的に思い描くことができます。

各々が自身のなりたい像を描き、それに向かって日々の仕事に取り組む。雇う側もそれを支援し、キャリアを描けるよう制度を整えていくこと、人材の定着だけでなく企業そして業界全体のイメージアップにもなります。また、そういった人材が増えていくことが、新たな人材を惹きつける力となります。

共有できる仲間がいること~原点に目を向ける~

そもそも介護職を志した、希望した理由とは何なのでしょうか。
介護職 仕事を選んだ理由
介護の職場に働く人は、熱意を持っていることがよくわかるデータです。

介護職としてて働いている人は「貢献したい」「役に立ちたい」という強い意志をもって介護職についています。
働いているうえで苦しいことやつらいことに遭遇した時、自身が介護職に就こうと思った時の原点「自分がどうありたいか」「自分がどうしたいか」に立ち返る。自分の介護という仕事を通じて本当にやりたかったことや、なりたい姿を改めて明確にすることができます。

同じ職場の仲間でお互いの想いや目標、理想等を共有しておき、何かあったらそちらに立ち返ることができるようにしておくことが大切です。
苦しいときや悲しいときほど、想いを共有できる仲間や自分のことを理解してくれる人がいるということは、大きな心の支えになります。仕事に対するモチベーションの向上にもつながります。
ハート女性
「ご家族の支えになれた」「感謝された」「役に立てた」など仕事を通じての働きがいを見つける前向きな姿勢につながります。苦しい中でもこういった点を見つけていける、またそれを共有する場があるということ、こういった環境作りが大切です。

また、上司だけにとどまらず、周囲のメンバーからも「ご家族は本当にあなたを信用しているよ」「今日は〇〇さんといて楽しそうだったね」「〇〇さんのおかげで利用者さまはイキイキしているね!」と良い点を評価されること。
自分のいいところに目を向けることができるだけでなく、周囲も見てくれているという安心感があれば、「これからも頑張ってみよう」と思えますよね。



キャリアを思い描ける環境であること、ロールモデルが身近に存在すること、そして共感できる仲間がいること・・・
介護業界に限らずどの業界・職場においても、人材の定着、離職率の逓減につながるはずです。

鈴木未紗

アパレル系企業にて販売、販促企画などを経験後に株式会社Be&Doに参加。働き方改革を推進、実践しながら広く社内外の様々な取り組みをリサーチ。広報・マーケティング担当としてWebやソーシャルメディア、販促支援、PRに携わる。二人の娘の子育て奮闘中!

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