新入社員が入社して早や2ヶ月が過ぎました。
まだ新人研修を行っている会社もあれば、新人を入社式と同時に現場に配属し、すぐに業務をさせている会社もおありかと思います。
私の経験上、新人研修が長い会社は、業務に専門知識がどうしても必要な業種の企業に多いようです。またすぐに配属する会社はOJT中心に現場で覚えさせる方が育成がしやすい業種の企業に多いですね。
いずれの場合でも、2か月も経てば、組織文化に順応してきている人材と、まだまだ時間が掛かりそうな人材と、にそろそろ分かれてきているのではないでしょうか?
私自身、30年前の新入社員の頃を振り返ると、全くもって順応しない人材でした。毎日会社に行くのが苦痛で仕方なかったことだけが記憶に残っており、仕事のことは全く覚えていません(笑)
順応人材とそうでない人材。それぞれ何が違うのでしょうか?
順応人材とそうでない人材~意識(視点)の違い~
もちろん元々の意欲や能力の違い等もあるでしょうが、厳しい面接を通ってきた人材たちです。そこに大差があるとは思えません。
もし大差があるとすれば、採用活動の甘さの問題。
求める人材像の設定の曖昧さや面接のやり方そのものが原因だと思います・・・が、そこに焦点を当てるのは別の機会にして。
では、新人の能力に大差がないと仮定すれば、何の違いで順応度合いに差が出るのか?
その一つに、「意識の違い」が挙げられるでしょう。
「意識の違い」を言い換えれば「視点の違い」、“自分視点”と“仕事(相手)視点”の違いです。
入社後、こんなはずじゃなかった。。。と愚痴る新人は明らかに“自分視点”。こんなはず、という最初の基準設定は、自分で勝手に考えたイメージに過ぎないだけ。
基準設定をやり直さなければ、前進には時間が掛かるでしょう。
一方で順応している新人はというと。
うまく仕事を進めるにはどうすれば、とか仕事を依頼した人の求めるゴールは何か?といった仕事(相手)視点から考えるタイプの人が多いようです。
管理職~仕事(相手)視点の重要性~
さて。
新人の話はこれくらいにして、忙しい病の管理職から抜け出すためには何が必要なのか。先ほどの“自分視点”と“仕事(相手)視点”で考えてみましょう。
部下に仕事を任せる際の“自分視点”。
「私は昔、これくらいはできたんだから、君たちも結果を出して当たり前だ」
「私としては、彼・彼女のレベルではまだこの仕事は任せられない」
これでは部下のやる気を引き出すことはおろか、結果として、自分自身の忙しい病からは逃れられません。
“仕事(相手)視点”で考えてみると。
「この業務を満足に終了させるために、彼らにどう渡していけばいいのか」
「彼らがこの仕事をやれるようになるには、どういう指導をすればいいか」
忙しい病の管理職の方々は是非“仕事(相手)視点”で部下と接してみてください。
管理職というのは、自分の部下を通じて結果を出す人なのです。