ジェネレーションギャップは、上司が埋めるしかない~令和の会社組織を回すには~ | Habi*do(ハビドゥ)

ジェネレーションギャップは、上司が埋めるしかない~令和の会社組織を回すには~

マネジメント

年金少し前に話題になった、年金2000万円問題。
そのとき声を上げて賛否を叫んでたのは、そろそろ受給年齢が近いような、ミドル以上の年代の方だったように感じます。

年金をもらうまでの期間が短いからこそ、貯める期間もなく慌てる…というのはその通りなのですが、若い世代は、こう思っているのではないでしょうか。

「正直、何を今さら騒いでいるの?」
「そもそも、受給できるかどうかも分からないし…」

これこそが、ジェネレーションギャップです。
50代以上が当たり前だと思っている、「会社を定年して、年金をもらって…」という常識は、次の世代には受け継がれていません。

20〜30代にとっての年金は、あくまで身体障害などのリスクに備えるものであって、老後を安泰にするものではないのです。そして自己責任で貯金を貯めるのは当然で、国に反発しても仕方がない…という意識があるようです。

どちらがいい、悪いではありません。大きい隔たりがある、このジェネレーションギャップ。うまく埋めていかないと、20代〜60代が一緒に働く「会社」という組織は、回っていきません。

昭和と平成育ちが混在する、令和の会社組織

この記事を読んでいる方は、昭和生まれがほとんどでしょう。
そしてきっと、会社内でジェネレーションギャップを感じたことがあると思います。
年号
ご存知のように、昭和と平成では価値観や常識が大きく変わっています。
そして、令和という新しい元号になった今、常識の変化スピードはさらに速くなっています。

今や昭和生まれは「古い世代」。
昔の常識は通用しません。若手社員である平成生まれからは、昭和の常識は「非常識」とみられることもあるでしょう。もしかしたら自分の常識を押し付けて、部下から遠巻きにされている方もいるかもしれません。

あなたは若手社員を理解していますか?

あなたは、自身の部下をどれくらい理解していますか?

「よく飲みに行くし、理解している」と思っていても、部下をうまく育て上げ、評価できているとは限りません。
そして、相手をよく知らないと育てられないことは理解していても、部下の「直しどころ」が、本人の個性なのか、それとも世代の特徴なのかを明確に見定めるのは、なかなか困難です。

そして、新入社員や若手社員と、「話が噛み合わないな」と感じたりしたことはありますか?
もしあなたが違和感を察知しているなら、その違和感は正解。その違和感の原因こそが、ジェネレーションギャップでしょう。

あなたの「こう話せばいい」という常識自体が、通用しなくなってきているのです。

若手を育てるヒント、「ジュニアボード制度」

ジェネレーションギャップのある部下を育成していくには、どうしたらいいでしょうか。

大切なのは、その部下の「見えない感情」をどのようにマネジメントするかです。
上司が部下を扱いにくいのと同じように、部下も、上司にジェネレーションギャップを感じ、心を開いていません。そのため、表面的な意見からは、本当の思いを汲み取れていないことがほとんどです。
ジュニアボード
おすすめは「ジュニアボード制度」の活用です。
「ジュニアボード制度」とは、若手社員に疑似役員会のような機会を与え、主体的に活躍できる場として活用する制度。経営への参画意識と存在感を高め、自主的に考える機会として、企業での導入が進んでいます。

「ジュニアボード制度」では、部下が自社のセールスポイントをどう捉え、活かし、市場情勢を把握しているのかが見えてきます。さらに、若い世代ならではの活用方法が提案される可能性もあります。

明らかに経営理念とはズレたアイデアが出ることもあるでしょうが、否定はせず、上司がイノベーションに繋がる可能性を見出すことが重要です。

ジェネレーションギャップは、お互いの間に共通認識がないことが大きな原因。若い世代の、横のつながりの中で、上の世代を気にせずに自由にアイデアを語ってもらえば、若手の閉塞感を打破するチャンスにもなり得ます。
若手社員の発想や視点は、イノベーションの宝庫。ジェネレーションギャップを利用しましょう。

若手社員との具体的なコミュニケーションはこうする~ストローク~

次は、若手社員と具体的にどう関わっていけばいいかについてです。

行動心理学の用語に、「マイナスのストローク」と「ディスカウント」という言葉があります。

簡単にいうと
・「マイナスのストローク」は叱る
・「ディスカウント」は怒る
です。

この、叱ると怒るの違いを明確にすることが大切です。

「ディスカウント」は、相手を見下げ、認めずに関わること。これでは相手に響かない、ただのパワハラになってしまい、部下に「馬鹿にされた」と感じさせてしまう可能性もはらんでいます。

それに対し、「マイナスのストローク」は相手を否定しない、認めた上での行動改善要望。
相手の立場、状況を汲み、「この場合なら、こういう改善ができるのでは?」という提案や要請をすることです。

「ディスカウント」ばかりでは、相手も攻撃的・批判的になり、素直に受け取れなくなります。
会話をするときは「ディスカウント」ではなく、「マイナスのストローク」を心がけましょう。

若手社員との具体的なコミュニケーションはこうする~フィードフォワード~

次は、「フィードバック」ではなく「フィードフォワード」の手法を使ってみましょう。
フィードバックは、過去の事例の追求・採点という、身につまされる評価方法。繰り返しのミスをなくすという意味では必要ですが、あまりやりすぎると、部下は萎縮します。
上司と部下
しかし、現場は上司からの「恐ろしい」フィードバックに満ち溢れています。上司側にそのつもりがなくても、叱られ慣れていない若い世代が感じる恐怖感は想像以上でしょう。
それを「弱いやつだ」と切り捨てるのは簡単ですが、それこそがジェネレーションギャップです。その部下が生きてきた時代の常識を、自分と違うからと根本否定していては、いい芽を持った若手を早々に潰してしまうことになりませんか?

「フィードフォワード」は、今から未来への解決策を求めての思考方法であり、評価方法でもあります。
批判はなく、客観的に、これからのことを話し合います。
過去を評価しないので、建設的でポジティブな会話が生まれるので、叱られ慣れていない若い世代のモチベーションを下げることなく、伝えるべきことが伝えられます。

フィードフォワードは上司の意識変換が大切

上司と部下フィードフォワード的な評価を導入するときは、まずは上司側の意識変換が求められます。

そもそも、ジェネレーションギャップに戸惑っているのは、社会人経験の少ない若い世代の方です。
だからこそ、多くの年代と仕事をし、経験値を踏んできた上司側が、広い視野で歩み寄ってみる姿勢が求められます。

ただし、言うべきことは伝え、部下を教え導くという意味では、フィードバックと目的は大きく変わりません。
伝え方・導き方の問題ですから、上司の力量が試されます。

「フィードフォワード」は、部下を助けようとする気持ちと、業務パフォーマンスが良くなってほしいという上司の願い。それが部下に伝われば、コミュニケーションミスを世代のせいにすることなく、同じ組織の一員として手を組んでいけるはずです。

まとめ:ポジティブなコミュニケーション

「若いやつには、どうぜ言っても分からない…」
そんなグチは、もうNG。自身とまったく違う価値観を持った世代とも、「接し方を変えてみよう」と上手にシフトチェンジすることで、新しい関係性を築くことは可能です。
上司と部下
人はみな、異なっているから面白いのですよね。
そして、画一的な人材育成では、社会にも会社にもイノベーションは起こらない時代です。

まずは上司である世代が、世代間の違いを否定せずに、ポジティブに関わっていくことが大切。積極的にコミュニケーションを取り、組織運営に活かしていきましょう。

関連記事

タグ一覧

現場力を高めるためのヒント、ダウンロードいただけます。

自律的に問題解決をする人と組織。好業績な組織、生産性の高い組織に不可欠なものとは?
概要をつかむためのダウンロード資料をご用意いたしました。ぜひお役立てください。

資料のダウンロードはこちら