目標管理の運用は現場のコミュニケーションを重視すべき – Habi*do

目標管理の運用は現場のコミュニケーションを重視すべき

マネジメント

目標管理(MBO)を導入している企業は、7割を超えているといわれています。(2010年時点で73.8%/労務行政研究所調査より)

ただ、その目標管理がうまく機能をしている話は残念ながらあまり聞いたことがありません。

その原因としてよくあるのは、

  • 会社(上司)から課せられた目標で、ただのノルマになっている。
  • 達成しやすい目標を立てるだけになり結果成長がない。
  • 半年前や3か月前の目標と現状があわなくなってしまう。
  • 日常的に意識することが少なく形骸化してしまう。

というような課題です。

本来は動機づけを強めて、組織としても個人としても成果を高めるために用いられるはずのことが、このように形骸化してしまっているようです。
これでは管理することが目的になって、本来の意味をなしていないと思います。

むしろ、本来の意味さえ見失っているのかもしれません。

半期・四半期の成果目標とプロセス目標を立てるものの、実際にその目標管理シートを再び目にして確認するのは評価面談の直前になってから。
振り返ると人事制度にのっとった、評価をするための目標管理にすぎなかった・・・
同じようなケース、心当たりのある方も多いのではないでしょうか。

そもそも本来の目標管理のやり方とは?

目標管理の起源はいろいろと言われていますが、より現場の実態に近い話では、GEの「マネージャーズ・レター」「マンスリー・レター」の事例かもしれません。
当時、ドラッカーはGEのコンサルタントをしており、彼の目標管理の考え方に影響を与えているのは確かに想像ができます。

GEのマンスリーレターは、「目標管理における自己統制」のはしりといわれています。
担当者が、毎月毎の目標、達成方法、前月の達成度について上司に手紙を書くものなのだそう。

彼は『現代の経営』の中でGEの「マネージャーズ・レター」の例を取り上げ、目標管理の考えには上司と部下の間で不足しがちなコミュニケーションの促進のための工夫や対策が必要であることを指摘している。
ドラッカーにとって目標管理は制度ではなく管理の考え方であり、そこでは「心と心の出会い」、つまり全体目標を達成するために組織内の各成員がお互いに理解しあうことを重要な要素としているのである。(中略)
具体的には目標設定の際の面談、目標遂行中の助言、目標の修正の際の面談、評価のフィードバックなどがそれに該当する。

―日本における目標管理の現状と課題(奥野明子)より

つまり、目標という共通の言語を使いながら、上司と部下でしっかりコミュニケーションをはかっていくことが大切ということだと思います。

カギとなるのは現場のマネージャー・管理職(ミドル)

会社としての目標と、各個人の目標をつなぐためのコミュニケーションをはかるうえでキーとなるのは、必然的にマネジメントをする管理職になります。

マグレガーのXY理論も有名です。(X理論に基づく命令と統制による管理から、Y理論に基づく統合と自己統制による管理への移行を提唱)

その(統合と自己統制による管理の)目的とするところは、組織と個人の統合を促進すること、つまり、部下が企業の目標に向かって努力することにより、自分自身も『最大』に自己の目標を達成できるような環境をつくりだすことである。それは、経営能力の向上と、自我の欲求や自己実現の欲求の満足を結合させようとする巧妙な試みである。(中略)上司は監督・命令するのではなく、部下が自ら進んで仕事を行えるように支援的・支持的な立場に立つことを説いている。

―日本における目標管理の現状と課題(奥野明子)より

うまく目標管理を機能させて本来の目的(企業の成長、社員の成長)を達成させるために重要なのは、現場の管理職がいかにコミュニケーションをとれるかにかかっている気がします。

その本来の役割を認識している会社がどれくらいあるのでしょう。

難しいことするよりも、まずはシンプルにマネジメント

目標管理には、専用のシートをつくったり、目標管理のシステムに入力したり様々な手法があります。
ですが、これが日常的に運用できていないのは、やはり日々のプロセスが可視化されていなかったり、目標が常に共有されていなかったり、またビジネス環境の変化の早さから半年前に立てた目標がすぐに形骸化してしまうという要素も大きいかもしれません。

シンプルに運用するならば、

  1. 長期の目標をひと月ごとの目標に細分化することから始めること。
  2. 日々そのプロセスとなる行動やタスクを共有すること
  3. 1週間ごと、2週間ごとなどできるだけ頻度を高く面談やフィードバックをすること
  4. 状況に合わせて目標の再調整も厭わないこと
  5. 改善点を踏まえて、しっかりPDCAをまわすこと
  6. 1対1でやるのではなくチームで運用すること

こんなところがポイントではないかと思います。

目標設定の手法 「T・R・E・E」

弊社Be&Doはそのソリューションを「T・R・E・E」の考え方を用いています。

Try やってみよう
Refresh イキイキしよう
Enjoy 楽しもう
Encourage 励ましあおう

これは、自己効力感を高め行動変容を生む手法です。

この考え方をベースに、目標を設定します。
例えば、会社として達成すべき目標があるとします。その目標を達成するための、目標を【TREE】になぞらえます。

この【TREE】目標は、1ケ月程度の短期目標にすると振り返りもしやすく効果的です。      

【T】は、達成目標に向かって、まずはチャレンジしたい”具体的な”目標を設定。

【R】は、達成目標を実現するために、心身ともにイキイキするための自己管理・自己啓発・健康管理の目標を設定。

【E】は、達成目標に向かって、楽しみながら実践するためにできる工夫を目標として設定。

【E】は、達成目標を実現するために、チーム(組織・仲間)のコミュニケーションUP・チームで成果を出すために取り組む目標を設定。

一般的な目標設定は、達成目標のみになりがちですが、こうしてTREEを用いてチャレンジ目標を設定することで、行動を具体化し、自発的な目標として取り組みやすく、コミュニケーションも生まれやすくなります

制度的な目標管理ではなく、現場での運用に適した目標管理に柔軟に変えていくべきだと思います。
忙しい現場でも成果を出すための運用がシンプルに楽にできるならば、それに越したことはありませんね。

橋本豊輝

人材系企業にて営業・営業企画を経て、Be&Doの設立に準備期より参加。ITを活用した人材育成や組織活性化のプロジェクトにかかわる。100社以上の実績に基づき「Habi*do(ハビドゥ)」を企画設計。主に開発プロジェクトマネジメント、マーケティング・営業・開発チームのマネジメントを行っている。
採用・人材育成・教育・組織に関する領域に13年にわたり従事。特に組織行動論、ゲーミフィケーションやソーシャルラーニングの研究がライフワーク。

企業課題は従業員の「エンゲージメント」が解決の糸口に。

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