Habi*do通信

女性活躍推進のメリット~なでしこ銘柄とは~

「なでしこ銘柄」耳にしたことはあるけれど・・・
そもそも何なのか分からない。銘柄というからには何かのブランド?上場しているどこかの会社??
といったことを思う方も多いはず!

「なでしこ銘柄」とは

「なでしこ銘柄」
平成 24 年度から経済産業省と東京証券取引所の共同企画として毎年度実施。女性活躍推進に優れている企業が選定・発表されています。

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少子高齢化と人口減少社会の下、労働力人口を増やす必要があります。また単なる労働力人口増加のためだけでなく、「女性」視点の新しい発想によるイノベーションの創造、経済を活性化させる力も求められています。
安倍首相が「女性の活躍」を成長戦略の柱にとして、「すべての女性が輝く社会」を訴えている姿をテレビで見た方も多いかと思います。
また「なでしこ銘柄レポート(経済産業省)」には下記の記載があります。

近年では、企業に対する投資や融資の判断においても、女性活躍の状況が重視されるようになってきています。
政府においても、女性活躍推進は「成長戦略の中核」と位置付けられています。「なでしこ銘柄」の取組は、女性活躍推進に優れた上場会社を「中長期の成長力」を重視する投資家にとって魅力ある銘柄として紹介することを通じて、そうした企業に対する投資家の関心を一層高め、各社の取組を加速化していくことを狙いとしています。

女性活躍が企業のブランド力の向上と繋がり、投資の検討材料の一つとして指標となっています。

人種・性別・年齢・信仰などにこだわらず、従業員の多様な個性を活用する事で組織を強化する経営戦略である「ダイバーシティ・マネジメント」。
ダイバーシティとは多様性のことであり、決して女性活躍のみではありません。しかし、まず女性活躍に取り組んでみることがダイバーシティの導入につながると思われています。

女性活躍による経営効果

企業が女性の活躍を推進し、女性人材の登用を積極的に進めることは、主に以下 4つの意義があると考えられるそうです。

意義 1:多様な市場ニーズに対応
意義 2:リスク管理能力や変化に対する適応能力の向上
意義 3:資本市場における評価の獲得、長期・安定的な資金調達
意義 4:労働市場における評価の獲得、優秀な人材の確保・獲得
※なでしこ銘柄レポート(経済産業省)より引用

なでしこ銘柄は、女性人材の活用を積極的に進めている上場企業から、業種ごとに選出しています。経済産業省は、女性活躍推進に積極的に取り組み、成果を上げている企業は、「多様な人材を活かすマネジメント能力」や「環境変化に適応するための自己変革力」があるという点で、「成長力のある企業」であると考えています。

なでしこ銘柄企業の分析によると、売上高営業利益率(営業マージン)は、「なでしこ銘柄」の方が市場平均値よりも高い傾向。実績配当利回りについても「なでしこ銘柄」の方が市場平均値と比較して高い傾向が見られるそうです。
女性活躍の推進が経営効果が見られることが実績として表れています。

人材の多様性は海外においては投資判断の材料の一つとなっているようです。ダイバーシティそして女性活躍推進を積極的に進めていかなければ、いずれ日本においても大きく他社に後れを取ることになるかもしれません。

企業のブランド力・リクルート力向上

なでしこ銘柄選出条件に満たない非上場の企業においても、女性活躍を推進する姿勢は新卒・中途の採用などでもアピールとなります。

定時間外労働・法定休日労働時間の改善、キャリア形成といった取り組みは女性はもちろん、男性にとっても働きやすい企業であることをアピールできます。出産や育児といった限定的な期間だけでなく、長期的に支援していく取り組みは、男女ともに企業への帰属意識の向上へとつながります。

ダイバーシティの試金石である女性活躍推進。ダイバーシティの一環として女性活躍の推進は、今後重要度を増していく可能性があります。