「テレワーク」は、時間や場所を有効に活用できる柔軟な働き方の総称。でも実態は・・?
テレワークという言葉が突然市民権を得た2020年の春。これまでは「テレワーク」と聞けば、一部の先進企業やベンチャーで働く方やフリーランスなど、「自ら望む方」や「通勤に難があり必要に迫られた方」がオフィス以外で働く手段として切り拓いてきた特別なもので、自分には関係ない、という印象を持っていた方も多いのではないでしょうか。
新型コロナウイルスの蔓延によって、多くの方が前触れなくテレワークを強制されるようになったというケースも多く聞きました。東京都によると、令和元年7月時点の調査結果では導入済み企業が25.1%であったのに対し、令和2年4月の緊急調査では62.7%に増加しているようです。(参考:東京都防災HP(第330報)テレワーク導入率緊急調査結果 他)
また、似た言葉として”在宅勤務”や”リモートワーク”も挙げられますが、それぞれ「時間や場所を有効活用できる柔軟な働き方」として使われることに変わりないため、細かく使い分けを意識する必要はなさそうですね。(参考:東京都HP 多様な働き方に関する実態調査(テレワーク) 結果報告書)
では、この記事をご覧になっている皆さんは実際にテレワークで「時間や場所を有効活用できる柔軟な働き方」が実現できていますか?
気持ちも環境も整っていない中で突然始まったテレワーク。効率をあげる意外なコツとは
テレワーク導入に向けて、企業側の労務管理や個人のワークスペースとしての環境整備が綿密に準備されていたとしても、慣れるまでには時間がかかるもの。ただでさえ特殊で難しい環境に加えて、不安な情勢の中突然はじまったテレワーク勤務はうまくいかなくて当然。オフィスと同じパフォーマンスが出せないことを後ろめたく思う必要はありません。
かといって、ストレスを我慢し続けたり、質の低い仕事をして良いというわけではないですよね。セルフマネジメント力の向上が問われているとも言えます。自宅にオフィスのような仕事環境がある方は稀でしょうし、プライベート空間である自宅で仕事をすることにそもそも抵抗のある方は、特にモチベーションも上がりにくいでしょう。やる気があっても孤独を感じたり、緊張感なくだらけてしまったり、集中力が持続しない方も多いようです。
それぞれ違う状況ながら、自分なりに心地よい環境や効率の良い方法を検討し、少しずつでも改善していきたいですね。そんな方におすすめしたい次なる一手は「息抜き」です!
実は「息抜き」も生産性を高めるための重要ポイント!あなたに合った気分転換は?
「仕事中に息抜き」と聞くとさぼっているように感じる方もいるかもしれません。しかし、業務効率を上げる工夫は社会人として身に着けておきたいスキル。ここでは3つのジャンルに分けた息抜き法をご紹介します。
誰かと話そう♪
- 同僚と雑談する
- 家族や友人と話す
- Twitterで発信&交流する
同僚と話す機会がなくなったからといって、業務には直接支障をきたさないと思いがち。でも社内の雑談はちょっとしたストレス発散やアイデアを生むきっかけを創出してくれているものです。チャットツールを活用したりWEBカメラをつかってランチをしたり、積極的にコミュニケーションをとってみましょう。話し相手が社外の方でも、プライベートの会話を挟むことで意外とメリハリがつくものです。楽しい話をして笑って表情筋をほぐすことも大切ですね。
筆者も2020年からTwitterを始動したのですが、自分の考えや言動を発信することで、共通点のある投稿をする方と交流して仲良くなることができます。仕事に関する内容も詳細を伏せて伝えることで、似たような境遇の悩みやアイデアが得られることも多く、有意義な場として活用することができますよ。前向きなコミュニケーションをとるためには、ポジティブに発信することをおすすめします。
作業環境をかえよう♪
- BGMをかける
- 身なりを外出仕様にする(着替える、メイク、整髪)
- 意識的に休憩する(勤務時間外にだらだら仕事をしない)
無意識のうちに、「オフィスに出勤することでプライベートモードから仕事モードに切替えられていた」という方も多いのではないでしょうか。オンとオフを自宅で切り分けることは簡単ではありませんが、工夫して気分転換してみましょう。WEBミーティングがなければ着替えないという方も多いようですが、意外と仕事モードに切り替わるものですよ。
意外とおろそかにしてしまいがちなのが休憩時間。ダラダラと仕事を続けて集中できないと感じたら、短い休憩を挟んで仕切り直してみてください。また仕事中のBGMは、導入企業も増えてきているように、一定の効率アップが見込まれています。自宅ではあえて普段聞かないジャンルやインストゥルメンタル(歌のない演奏だけのもの)の音楽を流しても良いかもしれません。休憩時間に爆音で好きな音楽を聞けるのも在宅ならではかもしれませんね(音量には注意しましょう)。
からだを動かそう♪
- 散歩をする
- 体操をする
- 昼寝もしてみる
在宅勤務を経験して、通勤することも毎日のちょっとした運動だったと気づいた方も多かったのでは。勤務時間前後の散歩や体操や、休憩時間中に10分程度の仮眠をとることは、体だけでなく頭のリフレッシュも期待できます。また、例えオフィスであっても、長時間の同じ姿勢は体を痛める原因になるもの。特に書斎や仕事用デスクのない自宅では、痛くなる前に体をほぐしたいですね。YouTubeでもストレッチやダンスを楽しく実践できる動画がたくさん投稿されています。BGMとあわせてお気に入りの動画リストをつくってみても楽しいですね。
あなたに合った息抜きはみつかりましたか?まだ試したことのないものがあれば是非一度トライしてみてください。ただし時間の掛け過ぎには注意!毎日少しずつ、本業に支障が出ない程度にとどめましょう。
心地よく働ける環境を自分で探してみませんか?
新型コロナウイルスの影響で一時的に在宅勤務となった方も多いでしょうが、働き方改革が叫ばれていた昨今、これを機にオフィスの在り方を考える企業も多く、働き方のスタンダードはますます薄まるでしょう。これから先もテレワークにとどまらず、時代に合わせた新しい働き方が進化していくことは容易に想像できます。
心地よい働き方や効率の良くなるコツも人それぞれ。異動や転職で環境がかわるのと同じように、新たな環境に身を置くことになっても、一つずつポジティブな要素を増やしながら自己流のWell-beingを高める努力をして、心身ともに、イキイキ働ける環境をつくっていきましょう!